GBC-SHC基板 Rev1.0 電動フォーカサーを作成する

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GBC-SHC基板 Rev1.0 SHC  (wSHC) を作成する
GBC-SHC基板 Rev1.0 電動フォーカサーを作成する

GBC-SHC基板 Rev1.0 DCINを使用する
GBC-SHC基板 Rev1.0 電池駆動

電動フォーカサーとしての実装


DRV8834などのモータードライバを載せ、フォーカサーとして動作するように実装します。

パーツ表

記号番号パーツ名備考
U2
ESP32-DevKitC1秋月 ESP32-DevKitC-32E
フラッシュメモリ領域は最低4M必要です。
RN1抵抗アレイ12.2KΩ 8素子。
共立エレショップ 抵抗アレイ8素子
Axis1
DRV8834など
1
スイッチサイエンスまたは朱雀技研
C1
コンデンサ
100μF
1
耐圧25V以上あればとりあえず。
D1ショットキーバリアダイオード1基板5VとESP32ボードUSB電源の衝突防止用。
ESP32のUSBからモバイルバッテリーなどで給電しモーターを動作させる場合はダイオードを付けずにジャンパします。
秋月 SB340LS
U3OLEDディスプレイ1126x64ドットのOLEDディスプレイ。制御はI2C 4結線。0.96インチ、1.3インチ、1.54インチ、などのバリエーションがある。
-
丸ピンソケット(1列) 8P2
モータードライバ用
秋月 丸ピンICソケット(1列)
モータードライバは低く取り付けないとケースと干渉しますので注意してください。
J9ヘッダピン 4P1モーター接続用ピン
DRV8834からの出力と直結。
-GBC シェル
1Gameboy Colorのシェルキット。
GBCのメンテナンス用キットで、ケース、ボタン、接点ラバー、ねじ類がセットになっているもの。

部品調達先

秋月電子通商 いつもお世話になっています。
スイッチサイエンス モジュール系強し。変わったパーツ多数あります。
共立エレショップ 関西ならここ。学生時代に入り浸ってました。
マルツオンライン 部品点数の多さならここ。特殊部品も見つかったりします。
aitendo 液晶が豊富。モジュール系が充実。
朱雀技研工房ストア ロボット系部材、モータードライバなど扱いあり。
ストロベリー・リナックス 電源系のモジュール探すならここ。
ロボショップ ロボット系のパーツが豊富。Teensy, DRV8825の扱いあり。
Amazon 中華系ショップは海外発送だったりするので注意。コピー品が送られてくることがあるので品質は期待してはいけません(^^;

部品実装

OLEDディスプレイとESP32が表裏で取り付け位置が重なるため、先に裏面(ボタン側でない方)のESP32を取り付ける必要があります。

記号番号備考
U2ESP32-DevKitC
市販されているピンヘッダのまま直接取り付けます。
ケースの高さ上、ソケット化できません。
RN1
2.2KΩの抵抗アレイです。
コモンピンの位置に注意してください。画像の▲がコモンピンです。
JP4
モータードライバのVMOTにかかる電圧をジャンパで選択します。
VCC側はDCINを直接入力、5V側はDCモジュールまたはESP32のUSBからの5Vになります。
ESP32のUSBを電源として使用する場合は、表面のD1 ダイオードをジャンパに変更します。
J9
モーターへの出力です。
A1-A2、B1-B2、各極へ配線してください。
モーター
ドライバ
ドライバの取り付け高さに注意してください。一般のピンソケットでは取り付け時にケースに干渉します。丸ピンヘッダ/ソケットに張り替えるか、基板へ直接取り付けてください。

表面はOLEDディスプレイとダイオードだけです。 

記号番号備考
U3
OLEDディスプレイ、I2Cの4線のもの。
0.96インチ、1.3インチ、1.54インチの各サイズが取り付けられます。お好みで。
JP1, JP2OLEDディスプレイの電源入力を選択するジャンパです。
OLEDディスプレイには、ピン配置のVCCとGNDが入れ替わっているものがあります。
取り付けるOLEDディスプレイに合わせて、3.3VかGNDへジャンパしてください。
JP5, JP6, JP7
モータードライバのマイクロステップ設定です。それぞれ、M0, M1, M2 に対応しています。
ドライバの仕様に従って、プルアップ/ダウン/オープンを設定します。
D1
ESP32のUSBからモバイルバッテリーなどで給電し、モーターを駆動する場合はダイオードは取り付けず、ジャンパしてください。
 
OLEDディスプレイ側にESP32のピンが飛び出してくるので、短く切っておくことと、OLEDディスプレイボードにESP32のピンが干渉しないように、テーピングなどで絶縁処理をしてください。

モータードライバ動作モード

フォーカサー用のドライバはDRV系を想定しています。
マイクロステップの動作モードを設定します。設定はESP32で制御せず、ハードワイヤーで指定します。
基板表面の JP5, JP6, JP7 がそれぞれ M0, M1, M2 に対応しています。

3V3側にショートさせるとPullUpになるので、必要なマイクロステップ動作になるように設定してください。 

ステッピングモーター

基板で供給できる電圧で動くモーターを選定します。下記「電源」項での選択によって扱える電圧が変わりますのでご注意ください。5Vはどの電源選択でも使用できます。

また電源ごとに供給できる電流値が異なりますので、その辺りも気を付けてください。

以前、記事にした、MoonLite互換フォーカサーの作成 も参照してください。
上記記事で使用したモーターならESP32のUSB給電でも動きます。


電源

●ESP32のUSBポートを使用する場合
USB 5Vを利用する場合、D1のダイオードは使用せずジャンパしてください。
モーターを駆動する電源もここから取得されるので、電流量に注意してください。

●DCINを実装する場合
こちらの記事を参考に実装してください。

●電池駆動にする場合
こちらの記事を参考に実装してください。
GBC-SHC基板 Rev1.0 電池駆動

ESP32-DevKitC(-32E)

秋月などで入手できます。

詳しい注意点などは、こちらの記事 オリジナル OnStep基板 Rev3.0(ESP32) をご覧ください。

フォーカサーのソフトウェア

KFocuserGBC

MyFocuserProを改造したバージョン KFocuserGBCを置いておきます。MoonLiteフォーカサー互換ですが温度センサは動きません。
もちろん、PCと接続すればMoonLiteフォーカサ互換として動作しますのでASCOMなりINDIなりのドライバで動かせます。

ダウンロード KFocuserGBC-0.3.0.zip

●インストール

Arduino IDE で開き、ESP32に書き込んでください。

●設定項目

KFocuserGBC.h

#define BACKLASH      0
#define OLEDTYPE    OLED_SH1106

BACKLASH
バックラッシュのステップ数です。必要に応じて設定してください。

OLEDTYPE
OLEDディスプレイのドライバを指定します。
SSD1306 なら OLED_SSD1306、SH1106 なら OLED_SH1106 を指定します。

使い方

基本的な使い方は、上下キーで目的の位置に数値を合わせ、Goto実行すればモーターが回りカウントされます。
ステップ数はキー操作で一度に増減する数です。ボタンを押すと、1→10→50 と切り替わります。
モードはGotoモード、Directモード、Adjモードがあります。
 
キー備考

数値を増やします。
ステップ数によって一度に増える量数が決まります。

数値を減らします。
ステップ数によって一度に減る量数が決まります。
Select
ステップ数を変更します。
1→10→50 とループします。
Aボタン
モードを変更します。
Goto→Direct→Adj とループします。
Bボタン
動作を実行します。

●Gotoモード
デフォルトのモードです。
目的の位置をセットして、Bボタンでフォーカス移動実行します。

●Directモード
目的の位置を変化させるとリアルタイムにモーターが動きます。

●Adjモード
フォーカサーのゼロオフセット位置を設定します。
↑↓ボタンでGotoカウントが増減しモーターがリアルタイムに動き出します。カウントはマイナス値まで動かせます。
フォーカサーの ゼロオフセット位置までモーターを動かしたら、Bボタンを押すとCurrカウントがゼロに設定されその位置がゼロオフセットになります。

MoonLite互換

ESP32のUSBポートをPCに接続し、COMポートとして認識させると、MoonLiteフォーカサー互換のプロトコルにて制御することができます。

MoonLiteフォーカサー互換として動作しますので、INDIなりASCOMなりのドライバで駆動できます。


オリジナル 基板頒布

オープンソースの架台制御ソフト、OnStepのハードウェア実装基板などの話題です。


頒布状況 2024/10/3
○ OnStep基板 Rev2.1
× OnStep基板 Rev3.0
○ GBC-SHC 基板 Rev1.0
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