結露対策ヒーター

2013年12月6日金曜日

なぜ結露が起こるのか?
空気に含まれる水蒸気が気温の低下と共に飽和し、水滴となって現れる現象で、特に外気よりも冷たい物質に対してその表面に水蒸気が触れると水滴となって付く現象を結露と言う。
先のレンズ曇りは冷え込んだ外気さらに、低温に晒されて鏡筒自体がキンキンに冷え、そこへ結露したわけだな。。。
ま、対策せねば冬場の観望ができないので早速、工作。

先人の知恵を拝借し、スマホ用のモバイルバッテリーで運用できるヒーターを自作する。
材料は、
  • ニクロム線
  • 不要になったUSB機器のコード
  • 熱収縮チューブ
以上。
できれば、抵抗値が測れるテスターを用意する。
材料費1本300円ほどでできるはず。

まず、設計。ヒーターは電気を熱に換えるのだが、どの程度の熱量があればいいのか。

USBの規格では電圧は5Vで流せる最大電流は500mAと決まっている。
いまどきのモバイルバッテリーは1Aとか流せるけど、ここは安全面でも500mAとしたいところ。
500mAしか流せないバッテリーに1A流れるヒーター付けると危険だし。
するってぇと、5V×0.5A=2.5W 程度の電力になる。

他のサイトを見て回ると、5W程度のものを自作する方法が書かれてたりするけど、5Vで5Wだと1A流さないといけなので、相応のバッテリーにつながなきゃいけない。
さらに電気を食うわけだから電池持ちも悪い。
3000mAhのバッテリーだと、0.5Aの流量で5時間以上もつ。1Aになると3時間もたない。

じゃあ、電圧を上げれば?車のバッテリーと同じ12Vなら0.4Aほどでいい。
そのあたりは手持ちの電気事情によるわな。
んでも、個人的には一番お手軽で入手性もいい、モバイルバッテリーでの運用を考えたい。

さて、2.5Wはどの程度の発熱になるか?
実際にそのヒーターをつくってみたら、ほんのり暖かくなる程度。
人肌よりは余裕であたたかい。
ほほに触れると確かに熱を感じるのでこれを2重に鏡筒に巻けば良い感じなるのではと思われる。
ちなみに、雪の降り積もる地域なら、外気の低さに負けないもっと発熱量の高いものを作ったほうがいい。

よし、製作!
作り方は簡単。

まず、ホームセンターで売ってるようなニクロム線をまっすぐに伸ばす。
これを切ってヒーターにするんだけど、0.5Aが流れる抵抗値になるように長さを考えて切らなければならない。
5Vで0.5Aなので抵抗値は10Ω。
テスターで抵抗値を測りながらニクロム線の長さを切る。
ちなみに、ホームセンターにはニクロム線が何種類かおいてあるはず。200Wとか300Wとか。
私が使ったのは300Wのもので、10Ωの抵抗値を得るのに90cmの長さに切って使用した。
このあたりはニクロム線の質にもよるので、実測してみないと何センチになるのか分からない。あくまでも参考程度。
ちなみに、90cmだと6SEのレンズ周りに2周弱巻けるくらいの長さになってちょうど良い。

次にニクロム線を絶縁するために熱収縮チューブに通す。
ニクロム線がショートしないように必須。

さらに、USBケーブルの5VとGND線にニクロム線の両端をつなぐ
ニクロム線ははんだ付けできないので、電線をとめるアルミのスリーブでかしめてつないだ。
接合部も熱収縮チューブで厳重に絶縁。

以上で完成。

モバイルバッテリーにつないでほんわか暖かくなればOK。
鏡筒には伸縮性のマジックテープ付きゴムバンドで巻き付ける。
写真のは釣り竿を固定するのに使うゴムバンド。大きな釣具屋なら売ってると思う。
2本つないでぐるっと鏡筒に巻き付ける。

ヒーターはアイピース側のも作った。
あと、ついでに鏡筒フードも作ってみた。と言うか、レジャーシートを切っただけ。

よし、これで結露も怖く無いゾ



追記・関連記事
結露対策ヒーターの作り方

オリジナル 基板頒布

オープンソースの架台制御ソフト、OnStepのハードウェア実装基板などの話題です。


頒布状況 2024/10/3
○ OnStep基板 Rev2.1
○ OnStep基板 Rev3.0
○ GBC-SHC 基板 Rev1.0
頒布ご希望の方はこちら、基板頒布のお知らせ をご覧ください。

このブログを検索

Blog Archive

QooQ