と、リュウさんからアナウンス頂いて、バタバタと只今ハック中です(^^;
リュウさん速報ありがとうございます。
とりあえず、ChangeLog を見ながら diff してゴソゴソした概要的な何かを書いてみます。
■変更点
メジャーバージョンアップと言うことで、一番気になる変更点ですが大きく2点。新しいグラフ表示
時間軸上にずれをプロットするおなじみの折れ線スクロールスタイル以外に、レーダーのようなターゲットグラフが追加されました。
RA、DECをそれぞれ、X軸、Y軸にとり、ずれをプロットします。ターゲットグラフは点描と線描が選べます。
設定は Settings - Graph Type です。
軸方向のずれ量が分かるので、星像がどれだけ歪んだか、太ったか、分かりやすいと思います。
ずれ検知アルゴリズムの追加
おそらく、今回の目玉でしょう。
ずれを検知する新しい DONUTSアルゴリズムが追加され、従来のアルゴリズムと2つから選べるようになりました。
設定は Settings - Guiding algorithm です。Centroidが従来のアルゴリズムです。
従来のアルゴリズムはガイドフレームの中心に常にガイド星を置き、そのフレーム中央にレチクル中心が来るように制御する方式です。(Centroid)
対してDONUTSアルゴリズムは frame guiding と書いてある通り、ガイドカメラから得られる映像の一部を切り取り、その画像フレームを基にガイドを行う方式です。
簡単に説明すると、一定の大きさでガイドカメラのフレーム画像をバッファします。新たに読み込んだフレーム画像と前回のフレーム画像の差異を求め、ずれを計算します。この特長抽出にFFTを使ったりノイズ除去を行っているようです。
このアルゴリズムは、星をサーチし複数認識して追いかけるマルチスター方式とは少し異なります。あくまでも、一定時間ごとのカメラ画像の特長抽出によるガイドになります。
ガイドに使用するフレームサイズは5種類から選べます。
フルフレーム, 3/4, 1/2, 1/4, 1/8 の大きさです。フレームはレチクル中央を中心に得られます。
カメラの解像度が高い場合はフレームサイズを小さくした方が重くならずに済むでしょう。
カメラ映像の状態によって狭い範囲で済むなら小さくても大丈夫だと思います。
まだDONUTSアルゴリズムを使用していないので何とも評価できませんが、期待の持てそうな処理方式だと思います。
特に、複数個の星を含むガイド(焦点距離の短いガイド鏡(流行りの高感度カメラ+短焦点レンズの組み合わせ))に向いてると思います。
また、1点の星によるガイドだとシンチレーションに振り回されることがありますが、複数星を入れた状態だと、シンチレーションの影響が抑えられる効果もあると思われます。
ただ問題は、長焦点OAGだと複数星が入ることが滅多にないということです(^^;
ちなみに、今回のアルゴリズムはずれを検知するアルゴリズムであって、ずれを修正するアルゴリズムは従来と変わらずPID制御です。
他にも新しく使用できるカメラが追加されたり、ライブラリが新しくなったりしてます。
とりあえず、デモデータでざっと触った&ソースを流し読みした段階なので、間違っているかもしれません。
lin_guider使いとしては、実践で使ってみてじっくり評価したいと思います。
あ、それとパッチ版も近々放流したいと思います(^^)/
リュウです。期待通りの早速の詳細情報、ありがとうございます!(^^)
返信削除フレームガイドなどと言わずに、どうしてドーナッツアルゴリズム、と言うのか気になりますよね。パッチ版公開もお待ちしてます!(笑)
それにしてもこのお天気、いつになったらテストできることやら・・(>_<)
アルゴリズムの元ネタは、
削除http://arxiv.org/abs/1304.2405
このあたりだと思います。PDFで論文が読めます。
コードプロジェクトはいくつかあるようですが
https://donuts.readthedocs.io/en/latest/
ここがライブラリとしてまとまっているっぽいですね。
さて、今夜も曇り空でテストは見込めませんが、パッチ作って万全の準備で挑みます(笑)