PoleNavigatorを何とかする

2020年8月10日月曜日

いろいろ端折って、こんばんは。
遠征から遠ざかってお家で芋ってますが、ネオワイズ彗星はなんとか観望できました!
あと、3密回避しながら、小規模観望会も2回ほど開催してます。いやはや、てーへんだ。
とまあ、ネタはあるんですが、なかなか書く気になれずの自粛中です。

で、久しぶりに嬉しいお知らせが舞い込んだので書いてます。
とても便利に使っていた PoleNavigator ですが、いつしか嫌われてしまい(;ω;)保留状態で眠っていましたが、自粛期間中にバージョンアップ!!があったので、再度、詳しく検証すべく何とかしてみようという試みです。
まずは、祝!バージョンアップ!PoleNavigator\(^o^)/

ダウンロードはこちら! 密かにPoleNavigator Ver1.20リリース(反赤を使いこなせ! minerさん)

で、とりあえず、動かなくなった検証の前に、カメラ動作の検証を突っ込んでみます。


テスト環境

Windows 10 Home (64bit)



テスト使用機材

ZWO ASI120MM-Mini
QHY QHY5-II-M
ToupTek GPCMOS01200KPC
 

PoleNavigatorのインストール

とりあえず、既存のPoleNavigatorをアンインストールしときます。
windowsのアプリより、PoleNavgatorをアンインストールして、C:\GarageT 以下を削除。
その後、PoleNavigator121.exe をインストールしました。

カメラ動作テスト結果

ZWO ASI120MM-Mini
カメラが見つからず、使用できない。

QHY QHY5-II-M
使用できる。CamSettingも問題なし。

ToupTek GPCMOS01200KPC
カメラが見つからず、使用できない。

検証:カメラSDK DLLを最新のものに入れ替える

※PoleNavigator 1.21 は32bitアプリケーションのため、DLL類もすべて32bitバージョンのものを使用しています。DLLを更新する場合は32bit版を用いるようにすること。

PoleNavigatorに付属しているDLL ファイルバージョン
ASICamera.dll    1.13.0.7
ASICamera2.dll    1.13.0.7
qhyccd.dll        不明    3.36M
toupcam.dll        不明    2.57M


検証に使用するDLLと入手先

ZWO
https://astronomy-imaging-camera.com/software-drivers
より、For Developers タブにSDKがあります。
ASI_Windows_SDK_V1.15.0617.zip (記事時点最新版 2020-06-29)
解凍すると、ASI SDK\lib\x86 の中に、ASICamera2.dll (32bit版)が入っているので、PoleNavigatorのフォルダにコピーします。ASICamera.dll の最新版はありません。
ASICamera2.dll    1.15.6.17

QHY
https://www.qhyccd.com/download.html
より、For Windows System Pack の現行バージョンを入手すればSDKが入っています。
QHYCCD_Win_AllInOne.20.06.26.36.exe


強制実行するとインストーラーが起動するので進めると、インストールするソフトを選択できます。

SDKだけ入れる場合は、すべてのチェックをOFFでOK。
完了すると、C:\Program Files\QHYCCD\AllInOne\sdk\x86 の中に、qhyccd.dll (32bit版)が入っているので、PoleNavigatorのフォルダにコピーします。
qhyccd.dll        20.6.26

ToupTek
http://www.touptek.com/download/
より、ToupTek USB or WLAN Camera Multi-platform SDK
http://www.touptek.com/download/showdownload.php?lang=en&id=32
からダウンロードできます。
toupcamsdk.zip (記事時点最新版 2020-02-05)
展開すると、toupcamsdk\win\x86 の中に、toupcam.dll (32bit版)が入っているので、PoleNavigatorのフォルダにコピーします。
toupcam.dll        46.17309.2020.616


検証結果

各カメラのドライババージョンは記事現在で入手できる最新のものを使用しています。
ドライバのバージョンも含めて検証するするべきだが、面倒なので今回はしません。

ASICamera2.dll    1.15.6.17
相変わらずカメラが見つからず、使用できない。

qhyccd.dll        20.6.26
カメラの認識OK、CamSettingも反映される。
問題なく使用できる。

toupcam.dll        46.17309.2020.616
カメラは認識されるが、PoleNavigator起動時は画面真っ黒。
Setting Menuから再指定すると、初期化され画像が得られるようになります。
ただし、CamSettingのうち、Gamma以外は指定しても反映されず、カメラリセットされているような感じになります。
これは使えない(´・ω・`)

評価と検討

ZWO ASI120MM-Mini
実は、ASICamera.dll ではサポートされていないカメラです。なので、使用できないのは当然だったりします。
ASIのDLLは2バージョンあって(ASICamera.dll と ASICamera2.dll)現在はASICamera2.dll のみ供給されていることから、旧ASICamera.dll はサポートが終了したのでは?と思います。
で、PoleNavigator は 旧ASICamera.dll を使用しているので、今後、ASIの新しいカメラには対応できないことになります。
是非、ASICamera2.dll のサポートを切望したいところ。

QHY QHY5-II-M
非常に安定していていい感じです。
問題なし。

ToupTek GPCMOS01200KPC
画像の取り込みは行われているので、カメラとの接続はできるが、設定内容が全く反映されないので使えない状態です。
恐らく、SDKの使い方に独特の作法があって、それがうまく動作していない気がします。
情報が極端に少ないカメラですが、動いてるだけでも。。。惜しいけどね。

ZWO と QHY はさすがに大手だけあって、動かすのに苦労はしない感じではあります。
ToupTekはそもそも期待してはいけませんが、もう少し情報が欲しいところです。

PoleNavigatorに要望したいところは、ZWOのDLL問題(ASICamera2.dll対応)でしょうか。
あと、MicroSoftも32bitを非推奨としてるし、各メーカーも32bitドライバの供給を停止しつつあるので、そろそろ、32bitを捨てて64bit化してもいいのではなかろうか、、、とも思います。

次回は、PoleNavigator新バージョンの動作検証を突っ込んでみます。


オリジナル 基板頒布

オープンソースの架台制御ソフト、OnStepのハードウェア実装基板などの話題です。


頒布状況 2024/4/2
○ OnStep基板 Rev2.1
○ OnStep基板 Rev3.0
○ GBC-SHC 基板 Rev1.0
頒布ご希望の方はこちら、基板頒布のお知らせ をご覧ください。

このブログを検索

Blog Archive

QooQ