Raspberry Pi で天体撮影システム Lubuntu環境

<セクション>
  1. Raspberry Pi で天体撮影システム Lubuntu環境
  2. Raspberry Pi で天体撮影システム INDI環境
  3. Raspberry Pi で天体撮影システム その他

Ubuntu MATE ならRasPiパッケージもあるからそれでいいんじゃない?と思われる方は以下スキップしてください。

作業は基本的にコンソール上からコマンド操作にてインストールします。 

Ubuntu Server 22.04 RasPi4 64bitインストール

Ubuntuオフィシャルから Ubuntu Server 22.04 LTS 64bit をダウンロードしてインストールします。
 
オフィシャルダウンロード
https://ubuntu.com/download/raspberry-pi

Windows環境などでダウンロードしたアーカイブを解凍し、imgファイルを Win32 Disk Imager 等のメディア焼きツールを使ってSDカードに書き込みます。
書き込んだら、RaspPi4に刺して、LANケーブルをつなぎ起動させます。
ウィンドウマネージャー起動確認をするのでモニター、キーボード、マウスをつないでおいた方がいいです。
コンソール作業だけなら、デフォルトでSSHが動いているのでリモートのターミナルソフトから作業する方が楽。私はこっち派。

ログイン初期ユーザーは、
user    ubuntu
pass    ubuntu

パスワードは初回ログインで変更を促されるので変えておきます。

自動アップデートを停止する

作業中に色々面倒が起こるので、Ubuntuの自動アップデートを停止しておきます。

/etc/apt/apt.conf.d/20auto-upgradesを書き換えます。

APT::Periodic::Update-Package-Lists "0";
APT::Periodic::Unattended-Upgrade "0";

 

固定IP化

サーバーなのでIP固定化します。
ネットワーク設定は netplan を使用しています。 

/etc/netplan/50-cloud-init.yaml を編集します。

network:
    ethernets:
        eth0:
            addresses: [192.168.10.24/24]
            gateway4: 192.168.10.1
            nameservers:
                addresses: [192.168.10.1, 8.8.8.8]
#            dhcp4: true
#            optional: true
    version: 2
固定IPやネットワーク設定は使用する環境に合わせてください。
上記は 192.168.10.24 に固定されます。

一旦、リブートしてネットワーク接続を確認します。

$ sudo reboot


 

手動update

インターネットに接続して、最新環境へ update & upgrade しておきます。

$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade

状況によりますが、30分ほどかかるかもしれません。
終わったら、念のため再起動しておきましょう。

$ sudo reboot


 

Window環境のインストール(Lubuntu)

Lubuntuをインストールします。Ubuntu MATEでもいいです。

$ sudo apt install lightdm
$ sudo apt install lubuntu-desktop
下手すると、1時間かかります。気長に待ちましょう。
続いて、日本語化関連パッケージをインストールします。

$ sudo apt install language-pack-ja-base language-pack-ja ibus-mozc kde-config-fcitx gnome-user-docs-ja language-pack-gnome-ja language-pack-kde-ja fonts-noto-cjk-extra firefox-locale-ja fcitx-mozc mozc-utils-gui libreoffice-l10n-ja libreoffice-help-ja


 

ユーザーを作る

なんとなくpiユーザーを作ります。システムは基本的にユーザーpiで使用するようにします。

$ sudo adduser pi

パスワードなど適当に。
sudoユーザーに加えます。

$ sudo gpasswd -a pi sudo
ユーザーpiでログインしなおします。
以降、作業はすべてユーザーpiで行います。

ロケール設定、環境変数をセット

$ sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF-8
$ sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

終わったら、一旦リブート。

$ sudo reboot

リブートするとグラフィカル環境で起動します。
ログイン時にウィンドウ環境を Lubuntu に変更して piユーザーでログインします。

自動ログイン lightDM

起動時に自動的にユーザーログインして直デスクトップを表示させます。

/etc/lightdm/lightdm.conf を作成

$ sudo vi /etc/lightdm/lightdm.conf

中身は下記の通り、

[Seat:*]
autologin-guest=false
autologin-user=pi
autologin-user-timeout=0


 

画面共有 リモートデスクトップ

vinoを使って起動中のXを画面共有します。

$ sudo apt install vino

Lubuntuの設定から自動起動に /usr/lib/vino/vino-server を追加します。

コマンドラインよりおまじない。

$ gsettings set org.gnome.Vino prompt-enabled false
$ gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false

リブートするとvino-serverが起動します。
リモートよりVNCクライアントで接続すると、デスクトップ環境が使えます。ポートは5900。

ダミーディスプレイドライバ

RasPiを起動したとき、物理的なディスプレイを接続していない状態では windowシステムが動きません。今回は、モニタレス、ヘッドレス環境で動かすので、ダミーディスプレイドライバを使用して、あたかもディスプレイがつながってる体で windowシステムを動かします。

$ sudo apt install xserver-xorg-video-dummy

で、ディスプレイの設定を作ります。設定ファイルを新規で作ります。

$ sudo vi /usr/share/X11/xorg.conf.d/80-dummy.conf

中身はこんな感じ。 

Section "Device"
    Identifier  "Configured Video Device"
    Driver      "dummy"
    VideoRam 256000
EndSection

Section "Monitor"
    Identifier  "Configured Monitor"
    HorizSync 5.0 - 1000.0
    VertRefresh 5.0 - 200.0
    # 1920x1080 59.96 Hz (CVT 2.07M9) hsync: 67.16 kHz; pclk: 173.00 MHz
    Modeline "1920x1080_60.00"  173.00  1920 2048 2248 2576  1080 1083 1088 1120 -hsync +vsync
EndSection

Section "Screen"
    Identifier  "Default Screen"
    Monitor     "Configured Monitor"
    Device      "Configured Video Device"
    DefaultDepth 24
    SubSection "Display"
    Depth 24
    Modes "1920x1080_60.00"
    EndSubSection
EndSection

以上、ディスプレイを外してリブートしてみます。

$ sudo reboot

この状態でディスプレイをつないでも、windowは表示されません(出力先はダミーディスプレイになっているから)
vinoなどの画面共有ではちゃんとリモートデスクトップとして使用できます。


セクションの終わり

以上で最低限必要なUbuntu ウィンドウ環境が整いました。
ブートするとvinoによる画面共有可能なUbuntu環境が完成です。
以降、基本的な作業はリモートから行うので、RasPiにはディスプレイもキーボードも接続しなくてOKです。

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