Ubuntu MATE ならRasPiパッケージもあるからそれでいいんじゃない?と思われる方は以下スキップしてください。
作業は基本的にコンソール上からコマンド操作にてインストールします。
Ubuntu Server 22.04 RasPi4 64bitインストール
Windows環境などでダウンロードしたアーカイブを解凍し、imgファイルを Win32 Disk Imager 等のメディア焼きツールを使ってSDカードに書き込みます。
ウィンドウマネージャー起動確認をするのでモニター、キーボード、マウスをつないでおいた方がいいです。
コンソール作業だけなら、デフォルトでSSHが動いているのでリモートのターミナルソフトから作業する方が楽。私はこっち派。
user ubuntu
pass ubuntu
パスワードは初回ログインで変更を促されるので変えておきます。
自動アップデートを停止する
作業中に色々面倒が起こるので、Ubuntuの自動アップデートを停止しておきます。
/etc/apt/apt.conf.d/20auto-upgradesを書き換えます。
APT::Periodic::Update-Package-Lists "0";
APT::Periodic::Unattended-Upgrade "0";
固定IP化
サーバーなのでIP固定化します。
ネットワーク設定は netplan を使用しています。
/etc/netplan/50-cloud-init.yaml を編集します。
network:固定IPやネットワーク設定は使用する環境に合わせてください。
ethernets:
eth0:
addresses: [192.168.10.24/24]
gateway4: 192.168.10.1
nameservers:
addresses: [192.168.10.1, 8.8.8.8]
# dhcp4: true
# optional: true
version: 2
上記は 192.168.10.24 に固定されます。
一旦、リブートしてネットワーク接続を確認します。
$ sudo reboot
手動update
インターネットに接続して、最新環境へ update & upgrade しておきます。
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
状況によりますが、30分ほどかかるかもしれません。
終わったら、念のため再起動しておきましょう。
$ sudo reboot
Window環境のインストール(Lubuntu)
Lubuntuをインストールします。Ubuntu MATEでもいいです。
$ sudo apt install lightdm下手すると、1時間かかります。気長に待ちましょう。
$ sudo apt install lubuntu-desktop
続いて、日本語化関連パッケージをインストールします。
$ sudo apt install language-pack-ja-base language-pack-ja ibus-mozc kde-config-fcitx gnome-user-docs-ja language-pack-gnome-ja language-pack-kde-ja fonts-noto-cjk-extra firefox-locale-ja fcitx-mozc mozc-utils-gui libreoffice-l10n-ja libreoffice-help-ja
ユーザーを作る
なんとなくpiユーザーを作ります。システムは基本的にユーザーpiで使用するようにします。
$ sudo adduser pi
パスワードなど適当に。
sudoユーザーに加えます。
$ sudo gpasswd -a pi sudoユーザーpiでログインしなおします。
以降、作業はすべてユーザーpiで行います。
ロケール設定、環境変数をセット
$ sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF-8
$ sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
終わったら、一旦リブート。
$ sudo reboot
リブートするとグラフィカル環境で起動します。
ログイン時にウィンドウ環境を Lubuntu に変更して piユーザーでログインします。
自動ログイン lightDM
起動時に自動的にユーザーログインして直デスクトップを表示させます。
/etc/lightdm/lightdm.conf を作成
$ sudo vi /etc/lightdm/lightdm.conf
中身は下記の通り、
[Seat:*]
autologin-guest=false
autologin-user=pi
autologin-user-timeout=0
画面共有 リモートデスクトップ
vinoを使って起動中のXを画面共有します。
$ sudo apt install vino
Lubuntuの設定から自動起動に /usr/lib/vino/vino-server を追加します。
コマンドラインよりおまじない。
$ gsettings set org.gnome.Vino prompt-enabled falseリブートするとvino-serverが起動します。
$ gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false
リモートよりVNCクライアントで接続すると、デスクトップ環境が使えます。ポートは5900。
ダミーディスプレイドライバ
RasPiを起動したとき、物理的なディスプレイを接続していない状態では windowシステムが動きません。今回は、モニタレス、ヘッドレス環境で動かすので、ダミーディスプレイドライバを使用して、あたかもディスプレイがつながってる体で windowシステムを動かします。
$ sudo apt install xserver-xorg-video-dummy
で、ディスプレイの設定を作ります。設定ファイルを新規で作ります。
$ sudo vi /usr/share/X11/xorg.conf.d/80-dummy.conf
中身はこんな感じ。
Section "Device"
Identifier "Configured Video Device"
Driver "dummy"
VideoRam 256000
EndSection
Section "Monitor"
Identifier "Configured Monitor"
HorizSync 5.0 - 1000.0
VertRefresh 5.0 - 200.0
# 1920x1080 59.96 Hz (CVT 2.07M9) hsync: 67.16 kHz; pclk: 173.00 MHz
Modeline "1920x1080_60.00" 173.00 1920 2048 2248 2576 1080 1083 1088 1120 -hsync +vsync
EndSection
Section "Screen"
Identifier "Default Screen"
Monitor "Configured Monitor"
Device "Configured Video Device"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Depth 24
Modes "1920x1080_60.00"
EndSubSection
EndSection
以上、ディスプレイを外してリブートしてみます。
$ sudo reboot
この状態でディスプレイをつないでも、windowは表示されません(出力先はダミーディスプレイになっているから)
vinoなどの画面共有ではちゃんとリモートデスクトップとして使用できます。
セクションの終わり
以上で最低限必要なUbuntu ウィンドウ環境が整いました。
ブートするとvinoによる画面共有可能なUbuntu環境が完成です。
以降、基本的な作業はリモートから行うので、RasPiにはディスプレイもキーボードも接続しなくてOKです。
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