ガイドテストを行ってきました。先の記事の追試です。
今回はM29の散開星団をターゲットにNexGuideの設定値を変化させて、ガイドモニタの様子と実際に撮影された写真を比較します。
まずは、結果から。
[2015-07-01追記] 写真の露光時間は240秒です。 [追記終]
(1)NexGuide GR,GD 100%
キャリブレーションしたGR,GD値をそのまま使用しています。
補正量が大きいままなので、モニタのグラフはRA, DEC共、振幅が高い傾向になります。
(2)NexGuide GR,GD 50%
GR,GD値を50%まで下げます。
一般的なNexGuideでガイドを行う場合に推奨される目安の%値です。
モニタグラフは(1)よりは振幅が低くなり、信号の発信頻度もやや下がります。
(3)NexGuide GR,GD 22%,14%
さらに下げます。
モニタグラフはかなり低い振幅水準で推移します。
(1)と比較して、オートガイドによって鏡筒が振り回されていないと言う事です。
また、ガイド遅れなどの影響も無く、安定したガイドになりました。
(4)lin_guiderでのオートガイド結果です。
最小補正信号幅を40msecとしました。
ガイド信号はまばらですが、ガイドが偏ることもなく安定しています。
写真もシャープに写っています。
先の記事と同じ結果でした。
やはり、NexGuideのパラメータはもっと追い込めるという結論に至りました。
まとめると、
- NexGuideのGR,GD値はキャリブレーション値の50%までが通説だが、それ以下でも運用が十分可能。
- GR,GD値が小さいほどガイドに無駄な動きが加わらない。
- ガイドモニタを見ながら、(3)のグラフ~(4)のグラフに近い状態になるまで、GR,GD値を下げても大丈夫。
- GR,GD値を下げ過ぎるとガイド遅れが発生し、ガイドが破綻するので下げ過ぎはNG。
ただし、これには条件があって、赤道儀のギアや追尾がそれなりにまともであることが必要です。
特に、バックラッシュの影響はガイド遅れが発生する元凶ですので、アンチバックラッシュなどの設定は必須です。
また、ガイド鏡の条件などによって効果が限定的になることもあるので、各々の環境での確認が必要です。
スマホだとうまく行かないので、匿名のけむけむです
返信削除素晴らしい検証結果です
自分の環境で下げる目安を決めれば、かなり行けそうですね
昨夜は晴れてたと思いますが、オイラは広島の世界の山ちゃんで飲んでました
テヘッ
出張お疲れ様です(`・ω・´)
削除山ちゃん!我が街にもあります!ここ最近、呑みに出てないなぁ~
で、手羽先、、、じゃなくて、ガイドモニタを見ながら調整を追い込めばOKですね。
異なるターゲットで何度か追い込んで、おおむね何%に絞れるか傾向がつかめると思います。
少しでも玉子型星を減らせますように(-m-)
驚愕のagressiveness、目からウロコです。
返信削除旧型でも同様か、モニタを使って確認してみます。
ちなみに、EXTは何msでしょうか?
今回は比較的明るい星をガイド星に選んだので200msにしてます。
削除長くても傾向は同じだと思います。
どこまで下げられるかは、シンチレーションと赤道儀の精度によるところが大きく影響してくると予想してます。
50%までというのは、ある意味こういったエラーに対する冗長性を確保する意味合いが強いのでしょう。