が、、なかなかいいものは出回りませんね(-_-;
600mmだと主鏡でもいけるレンジですもんね。
現在所有しているガイド鏡は、よく見かける50mm/F4焦点距離200mmのファインダー鏡です。
この筒でもNexGuideが頑張ってくれてるおかげで?ガイドできないことはありません。
ただ、主鏡に対して焦点距離が短すぎるので光学的なガイド精度を確保するには足りていないように思います。
そこで、実際にカメラやオートガイダーの撮影素子あたりの画角がどのくらいか比較してみました。
先人の知恵をお借りして、1ピクセルあたりの画角を計算します。
下の簡易計算式にあてはめます。
FOVpp(秒角) = ( 206 × ピクセルサイズ(μm) )÷ 焦点距離(mm)機材の諸元は次のとおり。
- NexGuide ピクセルサイズ 6μm
- Canon EOS Kiss X6i ピクセルサイズ 4.2μm
NexGuide ピクセルサイズ6μm
焦点距離 | FOVpp(秒角) |
100 | 12.36 |
200 | 6.18 |
400 | 3.09 |
600 | 2.06 |
800 | 1.55 |
1000 | 1.24 |
1500 | 0.82 |
Canon EOS Kiss X6i ピクセルサイズ4.2μm
焦点距離 | FOVpp(秒角) |
100 | 8.65 |
200 | 4.33 |
400 | 2.16 |
600 | 1.44 |
800 | 1.08 |
1000 | 0.87 |
1500 | 0.58 |
現状のガイド環境 焦点距離200mm+NexGuide の場合、表より1ピクセルあたり6.18秒になります。
対して主鏡環境は 焦点距離1500mm+X6i で0.58秒しかありません。
その差、約10倍!
ガイド鏡で1ピクセルのずれを検知すると、主鏡では10ピクセル動いていることになります。
この主鏡でのずれは星像が膨らむのはもちろん、輪郭がぼけるように写るはずです。
しかし、実際に撮れた写真を見ても星がそんなに膨らんでいるようなことはありません。
これはなぜかというと、オートガイダー側が補正計算をより細かい解像精度で行っているからです。
光学的に10倍の差があるなら補正計算の精度を10倍以上にすれば吸収できるじゃないか、という考え方です。
NexGuideの動作を見ていると、ピクセル単位の単純比較ガイドを行っているのではなく、星像の重心計算を行ったうえでガイドを行っているようです。
このアルゴリズムによって、ガイド鏡と主鏡の1ピクセルあたりの画角の違いをある程度吸収できているのでしょう。
PC用のガイダーもおおむね同じような動作をします。
ただ、これは計算上の話であり、必ずしも光学的に正確というものではありません。
主鏡とガイド鏡の焦点距離差が広がるほど、ガイドの正確さはガイダーの能力やアルゴリズムに依存するということが言えます。
さて、ガイド精度の改善をするにあたって、機材の能力を向上させる場合は2つの方法があるように思います。
ひとつは、ガイドカメラの解像度を上げる(ピクセルサイズを小さくする)方法と、もうひとつはガイド鏡の焦点距離を延ばす方法です。
カメラの解像度を上げるには相当の投資が必要になるので現実的ではありません。ましてや、撮影機材よりも高解像度のガイドカメラなど本末転倒に思えます。
よく、ガイド鏡の焦点距離の目安は主鏡の1/2~2/3と言われます。
例えば1500mmの主鏡を運用するのに目安となるガイド鏡の焦点距離を800mm~1000mmと考えると、NexGuideを使用する場合のFOVpp値は、
800mm = 1.55です。
1000mm = 1.24
対して、主鏡C6+X6iのFOVpp値が
1500mm = 0.58なので、その差およそ2~3倍でしょうか。
この場合、単純ピクセル比較によってガイドをしたとしても、最大でも周囲3ピクセルぼける程度に収まりそうです。
200mmのガイド鏡に比べればかなり星像は改善するように思います。
この辺りが投資的にも運用的にも落としどころ、、、ということなのでしょう。
うむ、、、なるほど(・∀・)
そんなわけで、、、
今日もお買い得な鏡筒を探してネットを徘徊するのでした(笑)
あれ?コメント入力したのが、なかった事になってる?
返信削除なんか、パソコン交換したら、動きがとろくて、変な事象が多発中です...
返信削除で、本題。
600mmのガイドスコープって4万円くらいするんですねぇ。高杉。
バローレンズで安直に誤魔化すのはどうなんですっけ?
で、気になってるのが焦点距離とGR,GD補正の関係。焦点距離長いガイドスコープだと星の瞬きが影響しそうな気が...
1500mmのガイドって神経病みそうです。800mmでも難儀してるので...orz
そうなんですよ、バローで伸ばすのも考えてます。
削除600mm一本でいくか、それとも、
400mmに落として、場合によってはバロー入れて800mm相当で使うか。
悩みどころではあります(-’’-)うーん
400mmなら購入ハードルがぐーんと下がるんですよねー。
星像の不安定さなんですが、焦点距離にあまり影響されないんじゃないかと考えてます。その場で瞬いてる分には200~600mmの間で点の大きさがそんなに変わるわけではないですし。
ただ、見た目のズレ量が大きくなるので補正が頻繁に入ってがちゃがちゃにならないか心配です(^^;;;
今更のコメントで申し訳ありませんが、私のガイド鏡について。
返信削除撮影鏡は、口径15cm焦点距離600mmです。
ガイド鏡は、当初は笠井の60mm240mm+2倍バーローでした。
ヘリコイドストッパーがない点が最大の欠点で、現在死蔵しています。
現在は、スコープタウンの80mm560mmを使っています。
http://www.scopetown.co.jp/SHOP/HSD856P.html
ビクセン規格のファインダー台座も付けてもらったので、ガイド星導入が楽になりました。
どちらのガイド鏡が精度が良かったかというと、バランスやケーブルテンションの影響を排除していなかった設置状況でしたが、「大差ない」という印象です。
ガイドモニターがあれば、デジタルに評価できますね。
ちなみに、NEXGUIDEのdR、dDの単位はピクセルですが、ガイドモニターで計測されている修正信号値とdR(dD)値の関係はどうなっているのでしょうか?
また、12/27エントリーの「ガイド調整」で掲載されているグラフのMAX値は500となっていますが、この値の単位はmsでしょうか?
*この値とaggressiveness値からdR(dD)が計算された表示されている?
こんばんは。
削除うちのガイド鏡はヘリコイドの固定はできるものの、バローがいまひとつしっかり止まらず悩みました。
お使いのガイド鏡スコープタウン80/FL560、実は気になってました。
8cm~10cm級の安い屈折を探してますが、やっぱり目視用は高いですね(^_^;
でも主鏡600mmに対してガイド鏡560mmは余裕があっていいですね!
ガイドモニタの数値とdR/dDの関係ですが、直接的な関係はありません。
ガイドモニタで拾われる数値(仮にモニタ値と言います)はガイド信号のサンプリング値になっています。
考え方は、ガイド信号を2ms毎にサンプリングし、ガイド信号がONになっている時を1回とカウントして1秒間単位で集計した数値となります。
例えば、1秒間のうち連続して200msガイド信号が出ていたとすると。
このときのモニタ値は、2ms毎にサンプリングされたガイド信号を検出した回数、すなわち100回検出されるはずですから、モニタ値100となります。
1秒間にわたるガイド信号は1000msに対して2ms毎のサンプリング値、500が最大値となります。
単位としては500回となりますが、1回を2msと考えるなら、500回×2ms=1000msと言えるでしょう。
ただ、サンプリング方式なので2msより短いガイド信号は検出できないかもしれない、という欠点を持っています。
実際はそんな短いガイド信号が頻繁には出ないので傾向を把握する上ではさほど問題にはなりません。
この方式のメリットは処理が単純なため、同時に4つのガイド信号を遅延なくモニタするのに都合が良いこと。
それと、NexGuideに限らずいわゆるST-4互換の信号ならすべてモニタできることですね。
モニタ内部ではプラス方向、マイナス方向どちらも計測しています。
1秒間にプラス方向に20ms、マイナス方向300msというようなガイド信号のグラフ出力も可能です。
動画にあるのはトレンドグラフで、プラス/マイナスを相殺した1秒毎の実補正量と過去10回分の補正量の平均値(変動の傾向が分かる)が表示されています。
実際にNexGuideのパラメーターやバックラッシュの設定をいじってみると、ガイドにどのような影響が出るのかモニタにハッキリ出ますので面白いですよ。
今度、設定によってモニタがどう変化するか撮影してみますね(^^)
2msのサンプリング周期だから、1s当たりmax500ということは理解しました。
返信削除一方、agressivenessはms/pixelという単位でマニュアルに記載されていますが、agressiveness=250だとすると「1ピクセルずれたら250msの補正信号を出す」という意味なのでしょうか?
だとすると、モニタ値が250の場合は1ピクセルずれた、という状態を表すことになり、dR=1と表示されると想定されます。
もしそうなら、設定したagressivness値でガイドした場合の、ガイド補正値dR=1以内にするためのモニタ値の目安が決まりませんか?
なるほど、そう考えればそうですね。
削除agressiveness値はおっしゃるとおり、キャリブレーションで得られた1pixel動かすのに必要なmsだと考えられます。
(新NexGuideではそういう意味です)
単純化して考えると、agressiveness=250ms/pixelのとき、モニタ値は2ms毎のサンプリングなので、250ms/pixel÷2 = 125(モニタ値) =1pixelのずれと考える事ができます。
dR=1を満たす場合を考えると、最初にキャリブレーションで得たagressiveness(60%に減らしていない値)がそのまま1pixelに対する補正時間なので、単純に2msでサンプリングする=agressiveness値の半分でしめされるモニタ値が答えとなりますね。
ただモニタ値は最大500=1秒毎の推移なので、1秒を超えるagressiveness値、例えば、1300ms/pixelと言う信号は分割されて計測されてしまうことに注意が必要です。
計算間違ってましたね(笑)。
返信削除agressiveness値の意味がようやく理解できました。
使っている高橋90S(144枚ウォーム)だとRAが400を超えたことがないような気がしますので、大丈夫です。
そうそう、NEXGUIDEが重心計算でサブピクセル処理しているのは間違いないですか?
NexGuideのサブピクセル処理の根拠ですが、
削除新NexGuideで補正量をモニタすると、ものすごく短時間の補正が細かく入っているのが分かります。
例えば50msとか100msとか、agressiveness値よりもかなり短い補正です。
仮にサブピクセルなし実ピクセルでの補正であるなら、こんな細かい補正は行われませんよね。
agressivenessにごく近い補正が繰り返し行われるはずです。
ところが、安定している状態での1ピクセルに満たないにような微妙なブレ(星像の揺らぎ程度)でもこういうった細かい補正が入っている点から演算上のサブピクセル化を行っていると考えています。
ただ、アルゴリズムに付いては確証はありません。
NexGuideの星像表示から見ても重心計算がアルゴリズム的にも単純ですし妥当な処理だと考えてます。
内部的には2値形状重心ではなく輝度重心を求めているのかもしれません。
このあたりはハッキリしませんね。
旧NexGuideでもセンサーの感度こそ違えど、基本的なアルゴリズムはさほど変わらないと思います。
有難うございます。
返信削除サブピクセル処理しているなら、ガイド鏡は撮影鏡の1/3でも十分かもしれませんね。
今まで、ブラックボックスだった点が炙りだされたのは、ガイドモニタの功績ですね。
頒布が待ち遠しいです。
海外ではnexguideはサブピクセルの演算はしないとされていますが、実際にはしていそうですね。参考になりました。ありがとうございます。
返信削除こんばんは。
削除具体的なことは分かりませんが、観測した結果からは何らかの処理を行っていると考えるのが自然かと思います。
返信ありがとうございます。色々調べましたが、海外のフォーラムでnexguideがサブピクセルのガイドをしていないと書かれているのは前期型のもの(ソニーカラーセンサー版)を指しての話だからかもしれません。カラーだとベイヤー配列などの素子単位でのカラーフィルタがあるので、重心計算が意味をなさない気がします(するにしてもピクセルの白色値を得るためにベイヤー配列間で各色の補間が必要で計算量が多くなり、オマケに分解能も落ちます)。New nexguideだとAptinaのモノクロになり、重心計算が容易で意味をなすものになりますね。情報は少ないですが、新型はサブピクセルの計算をしているような話が海外フォーラムにあったりします。新旧比較してみたいですが周りに旧型を持っている人もいません。でも頭の片隅に引っかかっていたモヤモヤが自分なりに解決した気がします。
削除あれ?ソニーのもモノクロでした。勘違いです。
削除色々調べるのは大好きなもので。
削除最近はAptinaなんかの低照度対応のCMOSセンサーが安価で出回るようになったので、天体用のカメラも種類が増えましたね。
今もまた別のカメラをテスト中です(^^;
趣味なので楽しみながらやるのが一番ですね!