バーティノフマスクやダンカンマスクなどを参考に、ピント合わせ用のマスクを自分なりに色々と考えて試作してみました。
ピント合わせをするマスクとして良いのは、
・合焦が分かりやすいこと
・目視による客観的な判断基準があること
この2点を満たすのが良いと考えられます。
そのため、既存のマスクは光条や光像の形状が分かりやすく特徴的に作られています。
目で見える判断基準としては、
・クロス光条の一致
・水平光の合致
・光像の合致
などがあります。
バーティノフマスクでは、クロスの光条を横切る1本の光条の位置関係で合焦を判断します。
そんなことを踏まえながら見てみます。
※シュミカセ用のマスクなので中央に円形の穴を開けています。屈折などで使用する場合は中央の円穴は必要ありません。
■ダンカンマスクの応用です。
正三角形を均一に配置してみました。
使った感じ、綺麗に三角形が出るので、光軸合わせはこれが一番合わせやすいように思います。
光条はそれぞれの三角形の辺方向に6本出ます。
フォーカスが合ってないと、光条が2重に見えます。完全に合うと、綺麗な6本の光条が伸びていき、光条にジフラクションリングが現れます。
■ブタ鼻の応用です。
2本の水平な線を重ね合わせる感じでフォーカスを合わせます。
スリットを複数重ねると、細かい干渉縞が乗った線になります。
干渉縞のおかげで2本の線の重なりが分かりやすく見えます。
フォーカスが合うと完全に一本線に見えます。
使って見ると意外に合わせやすいです。
1本の直線化に集中でき、バーティノフのようにクロスの位置関係を広くチェックしなくてもいいので楽です。
欠点は光を取り入れるスリットが小さいので明るい星でも像が暗いと言うことでしょう。シンチレーションにも弱いと思われます。
■十字架です。
90度に交わる直線像を出すにはこんなマスクを使います。
交わる位置が分かりやすいように、複数スリットで光条に縞を作っています。
中心点の周囲4点の光の位置関係を見ながらフォーカスを合わせます。
このマスクも、光量が問題なのとシンチレーションには弱いと思われます。
■おでんです(笑)
三角形スリットと直線スリットの組み合わせです。
合焦していない時の光像は面白い形で出ます。
ピントを合わせていくと、各スリットの光像がまとまって、ピントがあった状態ではダブルクロスの組み合わせになります。
合焦はバーティノフマスクのようにクロス光条の位置関係をみて判断します。
個人的には面白いと思ってます。
ピントが合ってない状態では光像の破綻が大きいので分かりやすいかも。でも、改良の余地アリと言うところでしょう。
■イカです(笑)
食べ物シリーズです(^_^;
おでんをシンプルにしてみました。
長い1本の光条は複数の直線スリットの光像で、その上に三角スリットの6本光条が乗ります。
6本光条の真ん中に直線が入っていれば合焦しています。
マスクの形状は個人的にイチオシです(笑)
光の入るスリット面積が狭いとどうしても暗くなってしまい、シンチレーションに弱いマスクになるようです。
試作して思ったのは、
・光条はできるだけ見やすく(長さ、干渉縞の有無)
・光像は明るく
・合焦ポイントへ寄せていく動きが分かるように
するのがポイントです。
素晴らしい!
返信削除でも、触れてはいけない世界のニオイ。
ここ、やりだすと天体でなく牛を延々撮影し続けてしまう予感がします。
けど、天気悪い時にはとてもいい対象ですね (^o^)
明るく見えるけど、ピントの山がハッキリクッキリなパターンを是非解明お願いします (^o^;
YES!
削除何度、ドナドナの歌が頭の中でリフレインされたことか、、、、(^_^;
でも、さすがにだんだん飽きてきました(笑)
とりあえず、光軸合わせ用に三角形3つのパターンと、フォーカス合わせ用のイカ改を作って実地テストしようと思います。
これぞ、正しく研究という感じですね。
返信削除バーティノフマスクのイメージで、中央の輝星の明るさが抑えられれば、もっとピント合わせしやすいんですけどね~。
正三角形だけでなく、とがった三角形の組み合わせなんかも良さそうな気がします。
そうそう!そうなんですよ!
削除バーティノフで不満なのは、せっかく「寄せ」が分かりやすいのに肝心の「合わせ」が見えにくい点ですよね。
中央輝点付近の光条がハッキリと線として見えないと難しいですよね。
正三角と鋭角三角形、試してみました。
角度の違うバーティノフの光条が左右4本ずつと、左右を分ける1本が出ます。
ただ、このままだと合わせるポイントがとても分かりにくいので、他の直線との組み合わせがいいようです。
逆に考えてみると...
返信削除ピントの山はナゼハッキリしないのか?
三角を三角に配置したパターンだと6本の光条が均等かどうかを比べる必要がありますが、ココが分かりにくい
イカ・パターンだとシマシマから出た光条が三角から出た光条の中心を通っているかのパターンなので分かりやすいと思いますが、コレってバーティノフ・マスクと同じ合わせ方ですよね
クロスした光条に直線の光条を使って合わせる方式はかなりいいのだけど、最終的なツメが難しい感じ
で、よさげなのが、Carey Mask
こいつはバーティノフ・マスクの斜めスリットを斜めの角度を変化させて配置してあるので、4か所の光条間の間隔を同じにする事で最終的な微調整に強いような気がします。
どうでしょう?
最近、目ぢからが弱ってオートフォーカスの利きが悪いです(>_<)
削除山も見えません!
ですね。
光像の合致系は見ただけでは分からないのが難点ですね。ダンカンもそうなので、ピント合わせには不向きなのでしょう。
イカパターンはまさにバーティノフと同じ発想で、左右異なる像の合成が分かりやすい中心を持つような形になってます。
Carey Maskもいいですね。
Carey Maskのように、ごく狭い光条の間隔を合わせることで追い込めればかなり正確だと思います。
ただ、Carey Maskは光条の先の方で判断するので目視では淡くて見えないかも、、、
できれば、バーティノフのようなはっきりした寄せがあり、その中央付近でCarey Maskのような微細な調整ができればベストのように思います。
へへへ、20cm F4 ってのは、すげー明るくて、ぶりぶり光条見えちゃうんですぜー
削除Carey MaskをF10で使うと写真撮って確認、微調整、写真撮って確認って無限地獄(字違うってば)に落ちそうです...
なかなか、コレだッ!って方法は見つかりそうにないですね...
それが面白いんですけど
おぉぅ!体がシュミカセなので見え方が分からない(^_^;
削除ふと思ったんですが、カメラモニタに光条ガイドみたいなのを張ればいいのかも!?
いやいや、今度はそれを合わすのが面倒か、、、
うまく行かないなぁ。
確かに20cmF4は明るいんですが、シリウスなんか入れると中心は明るすぎて...。
返信削除2等星位で丁度いいくらい? でもF4ってピントがかなりシビアなような気がします。
CareyMaskっぽいのは、趣味人に高精度、金属製っていうので扱いがありますね。
http://www.syumitto.jp/SHOP/949952/949955/list.html
Fが低いとピントが狭いってのは星の撮影でも同じなのか、、、
削除そう考えると、シュミカセだし適当でもいっか!って思ってしまいます(^_^;
シュミットのそれですね、Carey Mask。
私もそれっぽいのを作ってみました。
これ、意外にいいかもしれません。
筒が明るい場合はスリットを減らすか小さくするかして光量調整するしか方法が無い感じですね。