マスク色々

2015年4月9日木曜日

バーティノフマスクやダンカンマスクなどを参考に、ピント合わせ用のマスクを自分なりに色々と考えて試作してみました。

ピント合わせをするマスクとして良いのは、
・合焦が分かりやすいこと
・目視による客観的な判断基準があること
この2点を満たすのが良いと考えられます。
そのため、既存のマスクは光条や光像の形状が分かりやすく特徴的に作られています。

目で見える判断基準としては、
・クロス光条の一致
・水平光の合致
・光像の合致
などがあります。
バーティノフマスクでは、クロスの光条を横切る1本の光条の位置関係で合焦を判断します。
そんなことを踏まえながら見てみます。

※シュミカセ用のマスクなので中央に円形の穴を開けています。屈折などで使用する場合は中央の円穴は必要ありません。


■ダンカンマスクの応用です。
正三角形を均一に配置してみました。
使った感じ、綺麗に三角形が出るので、光軸合わせはこれが一番合わせやすいように思います。
光条はそれぞれの三角形の辺方向に6本出ます。
フォーカスが合ってないと、光条が2重に見えます。完全に合うと、綺麗な6本の光条が伸びていき、光条にジフラクションリングが現れます。



■ブタ鼻の応用です。
2本の水平な線を重ね合わせる感じでフォーカスを合わせます。
スリットを複数重ねると、細かい干渉縞が乗った線になります。
干渉縞のおかげで2本の線の重なりが分かりやすく見えます。
フォーカスが合うと完全に一本線に見えます。
使って見ると意外に合わせやすいです。
1本の直線化に集中でき、バーティノフのようにクロスの位置関係を広くチェックしなくてもいいので楽です。
欠点は光を取り入れるスリットが小さいので明るい星でも像が暗いと言うことでしょう。シンチレーションにも弱いと思われます。



■十字架です。
90度に交わる直線像を出すにはこんなマスクを使います。
交わる位置が分かりやすいように、複数スリットで光条に縞を作っています。
中心点の周囲4点の光の位置関係を見ながらフォーカスを合わせます。
このマスクも、光量が問題なのとシンチレーションには弱いと思われます。




■おでんです(笑)
三角形スリットと直線スリットの組み合わせです。
合焦していない時の光像は面白い形で出ます。
ピントを合わせていくと、各スリットの光像がまとまって、ピントがあった状態ではダブルクロスの組み合わせになります。
合焦はバーティノフマスクのようにクロス光条の位置関係をみて判断します。
個人的には面白いと思ってます。
ピントが合ってない状態では光像の破綻が大きいので分かりやすいかも。でも、改良の余地アリと言うところでしょう。




■イカです(笑)
食べ物シリーズです(^_^;


おでんをシンプルにしてみました。
長い1本の光条は複数の直線スリットの光像で、その上に三角スリットの6本光条が乗ります。
6本光条の真ん中に直線が入っていれば合焦しています。
マスクの形状は個人的にイチオシです(笑)


光の入るスリット面積が狭いとどうしても暗くなってしまい、シンチレーションに弱いマスクになるようです。
試作して思ったのは、
・光条はできるだけ見やすく(長さ、干渉縞の有無)
・光像は明るく
・合焦ポイントへ寄せていく動きが分かるように
するのがポイントです。

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