ESP32モジュールボードを愛でる

2023年1月28日土曜日

半導体の供給不足のご時世、安価でいろいろできる便利なボードとして利用されるESP32。
情報もたくさんあって使いやすいのですが、ネットの情報を見ると情報を混同している記事をよく見かけます。ESP32についてちょっと整理しておきます。
以下、ESP32と表記されるのはESP32-WROOM-32系を差すことだと思ってください。

ESP32の各シリーズについては、メーカーサイトをご覧ください。
https://www.espressif.com/en/products/modules

ESP32シリーズ

ESP32シリーズはメインストリームのモジュールです。ESP32-WROOM, ESP32-WROVER, ESP32-MINI という冠がつけられています。
市場で見かけるのは ESP32-WROOM-32系で次の3つのリビジョンを見かけます。

●ESP-WROOM-32(無印)
初期のESP32。デュアルコア。Wifi&Bluetooth。
不安定な電源周り、セキュリティなど、いろいろ不具合を含んでいるので避けるべきバージョンです。

●ESP-WROOM-32D
無印改良版。市場に良く出回っているバージョン。無印から色々修正されているのでマシなバージョンです。が、終息品なので今から選ぶ理由は無いかと思います。

●ESP-WROOM-32E
さらに改良版。現在の安定バージョン。選ぶならこれ。

ESP32-C シリーズ

●ESP32-C3
RISC-Vシングルコア、Wifi&Bluetoothのモジュール。
日本ではあまり見かけないような。入出力も少なめなので小型組み込み系なのかなと思います。

ESP32-S シリーズ

●ESP32-S2
ESP32シリーズの上位コアを載せたバージョン。Wifiのみ。出回っているのはシングルコア。
コア能力は少し上がったけど、省力化(シングル化、メモリ最適化)されたシリーズ。
ディアルコア化したS3が出たので、終息かな?

●ESP32-S3
S2をデュアルコア化して、Bluetoothを追加したバージョン。
ESP32をさらにパワーアップした感じに思います。シリーズ系列が異なるので、どのような扱いになるのか気になります。

開発ボードの種類

●ESP32-DevKitC-32E
日本では、DevKitC系のモジュールボードが主流だと思います。38ピン。
サイズ的に大きいので使いにくいという声もありますが、流通量も入手性も一番良好です。

●NodeMCU-32S
DevKitC系よりやや小さいモジュールボード。38ピン。
最近よく見かけますが、これが曲者で、ボード表記が「32S」となっているため、ESP32-Sシリーズが載っていると勘違いされることがよくあります。
載っているのは「ESP32-WROOM-32系」です。見かけるのは無印バージョンばかりです。

●ESP32-DEVKIT-V1
DevKitC系よりやや小さいモジュールボード。30ピン。
PCB四隅に取り付け用の穴が開いているのが特徴です。
DevKitCと同時期ぐらいに出てきたと思いますが、乗っているESP32は無印か32Dのものが多いようです。32E版は見たことがありません。あるのかな?

中華製あるある

AliExやAmazonの激安品にあるあるですが、見た目も汚れていたり、傷だらけで、おそらくデッドストックのESP32無印を載せてるものが多いようです。

・粗悪中華製の多くは、ESP32ESP32-WROOM-32(無印)または 32D を使っている。
・シルク印刷が削れていたり、読めない。
・はんだがくすんでいる。はんだ不良個所がある。

これなんて、ESP32無印にべったり指紋がついてます。
油の手で触ったのがまるわかり。そのうえ基板のバリもひどいものです。ESP32無印の刻印を見ても、初期のものか記載情報とても少ないですね。
比較写真を見ても、秋月扱いのモジュールはとてもきれいな状態です(やらせじゃないですよ(^^;)

古いもの&品質が低いものという事は、安定動作の保証が無い事を理解しなければなりません。正直、何か不具合が起こっても、原因究明する時間がもったいない!

私がこの類のものを使用しない、薦めないのはそういった理由のためです。
だって、コアとなるマイコンですもの。不安定では困りますし、動かないのはもってのほかです。

今のところ、秋月で購入したもの以外で32Eを見たことがありません。
安いもの(今はそう安くもないですが)はそれなりの理由があるということですね。

実験用にはちょうど良いので重宝しますけどね\(^o^)/

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