昨晩は快晴。
ただし、気温は氷点。さぶかった(~_~)
ガイドエラーの考察 からの、バックラッシュ虫(ややグロ注意) という流れで、オートガイドの細かい調整を行ってみました。
今回は、Advanced AXの Anti-Backlash 設定の評価です。
まず、机上考察で設定したバックラッシュ値をセットして動かしてみたオートガイドログです。
上がRA、下がDECで、横軸に時間、縦軸に実補正量です。
赤い折れ線は変動の大きさを10区間ごとの移動平均で近似したグラフです。
RA側は本当に補正が小さく非常に安定しています。
ガイド鏡を400mm相当にしたのも功を奏しているのかもしれません。
時おり乱れているのは、私がコントローラに触れたりカメラを調整した時の形跡です。
DEC側ですが、200~600秒付近の区間、-(Negative)方向ばかり補正が入っています。
これは、設定したDEC Negative側のバックラッシュ値が大きすぎて、-側に過剰な補正ジャンプを起こしていると考えられます。
そこで、Anti-Backlash の設定をジャンプしないように小さく修正してやると、800秒以降はグラフがゼロラインを中心に振動するようになったのが観察できます。
その後も補正状態をモニタリングしながらAnti-Backlashを調整し、最終的にこんな感じの補正グラフにまで追い込みました。
修正なしのこれまでと比べて一目瞭然。
DEC側は振幅も小さくなり、細かく補正が入るようになりました。
ガイド撮影するなら、Anti-Backlashの設定は必ず調整した方がいいと思います。
これで、かなりの改善になったはず。
こうやってデータで結果が出ると理系人間としては嬉しい~(^_^)
統計的な有意差が認められるようで...ってなんとなく理系っぽい表現を無理して使ってみました。
返信削除素晴らしい結果ですね。モニター作って、ここまで活用なさってるとは...
逆に言えば、モニターがなくて、アンチバックラッシュをいぢるのは怖いですねぇ
理屈が分かればそんなに怖くないですよ~
削除今回の結果を元に考えると、要するに、過剰にアンチバックラッシュさえしなければOKです。
アバウトな設定方法はこんな感じでしょうか。
(1)コントローラー方向キーでの移動速度を最低の1に設定。
(2)鏡筒に星を入れて目視で観察。
(3)右キーを押し、星が流れ始めたら左キー押しにチェンジ
(4)そのとき、
・星がすぐに反対方向に動き始めたらバックラッシュはほとんど発生してないのでアンチバックラッシュを弄る必要はありません。
・左キーを押してもしばら星が動かずモーターが空転していたらバックラッシュが発生しているので該当する方向のAnti-Backlash設定値を増やします。
・左キーを押したらスッとすばやく反対方向に動くあるいはピョン!と飛ぶように動く場合はアンチバックラッシュが過剰なので設定値を減らします。
(5)(3)に戻り調整を繰り返す。
同様に左→右、DEC側の上下を調整すればOKです。
カリカリに反応速度を上げるのではなくて、少しバックラッシュを残してもいいくらいの感覚で、個人的には1秒未満で方向転換が反応していたらいいんじゃないかと思います。