ガイドモニタを使ってNexGuideのガイドデータを計測をしてみました。
昨晩はようやく晴れ間がでました。
意気揚々と観測地へ移動してみると、、、時折、強い風が吹きつけてシーイングもあまりよろしくない。。。悪条件の中、とりあえずスタートです。
計測方法は、ガイド星を導入後オートガイドモニタにてガイド補正量をキャプチャして記録します。
また、単位補正量(GR、GD)を一定割合で減らし、いくつかのパターンで取得&グラフ化します。
結果
グラフは上がRA、下がDECの補正量グラフです。グラフ縦軸はサンプリング値で-500~500の範囲を取り、各軸方向に強く補正を行った場合数値が高くなります。横軸は秒です。
(1)
単位補正量
GR = 1611/(1611) [100%]
GD = 1229/(1229) [100%]
()内はキャリブレーションで得られた100%の値
RAの変動が激しいのが分かります。
GR、GDが大きいので大振りをした後、振り戻しも大きいという傾向が出ています。
80秒過ぎに強い風が吹いたのですが、風でぶれた分DEC側に大きく補正が入っています。
その直後には補正しすぎた分のリカバリが繰り返し行われている様子が観察できます。
(2)
単位補正量
GR = 1411/(1611) [88%]
GD = 1009/(1229) [82%]
(1)と比較して、グラフの振りがやや小さくなっているように見えます。
しかし、変動は相変わらず大きいようです。
70秒頃に雲が出てガイド星をロストしたので補正が途切れています。その後ガイド復帰すると、DEC側の補正とリカバリが大きく入っています。
(3)
単位補正量
GR = 1211/(1611) [75%]
GD = 809/(1229) [65%]
平均的な振り幅が小さくなってきました。
風の影響やガイド星のロストによるDEC側のリカバリも(1)(2)と比べて小さくなっているようです。
(4)
単位補正量
GR = 811/(1611) [50%]
GD = 609/(1229) [50%]
RA、DECともに(1)と比較してかなり振り幅が改善しています。
+ピークから-ピークまでも小さくなっています。
鏡筒の暴れが抑えられてきているのがよくわかります。
以上。
(5)おまけ
M77をターゲットにオートキャリブレーションからキャプチャしたグラフです。
GR、GDはそれぞれ50%の値を設定しています。
黄色部分はオートキャリブレーションを実施している様子です。
RA側に振り、戻し、DEC側に振り、戻しを行っている様子が分かります。
キャリブレーションが終了した直後はDEC側が安定していません。振り戻しのリカバリが何度かあって安定するようです。
240秒~リカバリが開始され、300秒くらいで安定していますので、ガイド開始直後から1分は安定するまで放置しておくのが良いようです。
とりあえずまとめ
- NexGuideのオートキャリブレーション後、GR、GD値を100%で使用するのは良くない。
- 一般に言われる、好条件なら80%、悪条件なら50%は間違いではない。
- 今回の計測結果からみると70%~50%が良いように思う。
- キャリブレーション後ガイド開始から1分は放置しないと安定しない。
条件が悪かった(風の影響など)のでもう少し良い条件で再計測しないとなぁ。。。
おおおう!素晴らしい!
返信削除1~2分放置してから撮影。50%くらいまで落とす。了解です、先生。
すごくアバウトでざっくりした話なんですが、ちょいピンボケの方がいい感じになるような気がしてます(気のせい系ですが...)
おおむねその方向でOKだと思います(^^)
削除今回は条件が悪すぎて実際に写真を取り比べていないのですが、機会を見て写真のでき比較をしようと思います。
星景や星野ならややピンボケというかソフトに撮れるほうがいいですよね。
分かります。
球状星団や銀河みたいにボケずに締まったほうがいい時は鏡筒が暴れない設定が必要になってくるのでしょうね。