オフアキシスガイダー考

2016年1月12日火曜日

現在使用しているオフアキシスガイダー(OAG)はノーブランドの中国産です。
年末セール激安品。
作りは悪くないのですが、調整がいい加減で入手時にプリズムの向きがずれたままでした。
イモネジ1本で直せたのでヨシとします。
Orion Deluxe Off-Axis Guider として売られているものと同型と思われます。

写真は2インチスリーブとEOSアダプタを付け、ガイドカメラ側には31.7mmアダプタを付けた状態です。

このOAGの特長は、プリズムが10mm角で大き目なのと、プリズム位置を本体を外すことなく、止めネジ1本で光路周上120度ほど回転できるところです。
また、プリズムをティルト(傾ける)できるので、プリズムサイズを有効に活用でき、少しばかり広い範囲の星をガイド星にすることができます。
シュミカセのように暗い筒では、ガイド星の探索範囲をできるだけ広く確保する必要があるので、プリズムを動かせることが必須の条件でした。

ただし、OAGも万能ではなく問題も多々含んでいます。
一つはプリズムがカメラセンサー面に被ることによるケラレが発生することです。
これは事前に情報を集めた時点で分かっていたことなので想定内なのですが、どの程度なのか見てみないと分からない部分もありました。

被るイメージは下図の通りです。


2インチスリーブ側の内径が38mmなので、最大イメージサークルを38mmと仮定します。
撮影カメラはAPS-Cなのでセンサーサイズはサークル内に収まり、当然、問題はありません。
そこに、1辺10mmのプリズムが8mmほど突き出ています。(これは調整できます)
プリズムがAの位置、カメラセンサーの長辺側にある場合、光路上でカメラセンサーと被らないのでプリズムでケラレることはありません。
Bの位置でもぎりぎり大丈夫です(実際はここでもケラレます)
ところが、Cの位置のようにプリズムがカメラセンサーに被る位置では、がっつりケラレることになります。
実際は影が入るように写るので、その部分が全く写らないというわけではありませんが、実像とは違う写りということになります。
結局、プリズムにケラレずに撮影できる範囲は約22mm径の範囲ということになります。
(※注:実際は光が入射角をもって入ってくるので、実寸値とは違う大きさにケラレたり、センサー面との距離の影響で有効範囲が異なります)

ケラレて減光された部分を許容できるかどうかは、撮影対象にも寄るし、後の画像処理でごまかせるかにも寄るでしょう。

鏡筒からOAGへの入り口の径が44mmほどあれば、プリズムケラレをしない範囲がもう少し広がるのですが、口径の大きなものはプリズムが動かせない、動かせても作業が面倒なものが多いのが悩みどころです。
もう少しスマートな方法がないものか、、、
うーん、、、自作かぁ~、、、、

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