実験メモ。
EkosのAlignmentで使用されているsolverはastrometry.netのコマンドツール群です。
この便利なツールのおかげで、アライメントやらターゲットの位置合わせやら完璧にしてくれるのでとても助かります。
具体的には solve-field というコマンドが分散処理をする作業コマンドを呼び出して処理していきます。
AVXの2starsで適当に合わせた状態で、プロキオンを導入すると見事にずれています。
これを、[Capture & Solve]ボタン1発で、ドンっとど真ん中へ持ってくることができます。
色々試した結果、普通にsolveする場合だと数秒~十数秒で検索が終了します。
ところで、実際問題、画像位置を特定するのに、全天のインデックスを検索していたらキリがありません。
明るい星から順にインデックスを検索したりしますが、それでも狭い範囲の暗い星しか写ってない場合は全体の中から探し当てるのに膨大な検索量になります。
そこで、そんな無駄なことはせず、範囲を絞って検索すればかなり速くなります。
EkosのAlignmentでのSolver Optionsはこんな内容です。
Solver(solve-field)に渡すオプションですが、ここに「赤経」「赤緯」「Radius」とあります。
これが検索範囲の指定です。
Ekosでは、赤道儀が向いている方向を、赤経・赤緯の値に自動的にセットすることができます。
(KStars設定-Ekos-Astrometry.net-Update Coordsをチェック)
※ただし、対応した赤道儀でないと値は得られません。自動導入に対応した赤道儀は大丈夫だと思われます。
で、その鏡筒の向いている先の座標を中心に、半径Radius度範囲の円内を検索対象とします。
この指定によって範囲がかなり絞られるので、高速検索が可能になります。
例えば、C9.25+ STARIZONA SCT x0.75 + X6iで撮影されるFOV(45'x30')と、半径2.5度、5度、7.5度の円を比べてみます。
先のプロキオンの例で見ると、いい加減な2starsアライメントでも導入精度のズレは1フレーム程度です。
安全を考えて、適当なアライメントでも5x5フレーム内に収めることができると考えると、半径2.5度の円内でも大丈夫そうです。
さらに安全を考えて、半径5度の円内ならほぼ問題なく検索できると予測できます。
デフォルトでは30度になっていますが、実際に5度にすることによって大幅に時間が短縮できました。
この検索範囲の半径角度は、撮影に使う機材のFOV値と、自動導入の精度を考慮する必要があるので、環境によって異なる点に注意が必要です。
運用環境から割り出した半径角度で検索範囲を設定すればいいだけなので、そんなに難しくはありません。
屈折望遠鏡など焦点距離が短く、撮影範囲が広い場合(FOVが広い)は検索範囲を広げる必要がありますが、その分、明るい星がたくさん入るのでインデックスの最初の方でヒットする確率は高くなります。
ひとまず、分かりやすい入り口でした。
最近、この分野はもりもり進んでますね。
返信削除APTも、撮影、解析、再導入を全自動でやっちゃうモードもあるようで、なんか機械に使われつつあるような気がしてきてます...
どこを写したか分からない写真を解析するのは、ちょっと時間かかるようですが、焦点距離、CMOSサイズ、およそのRA, DEC が分かってると、サクサク解析しちゃいますね...
かつては天文台で使用されていた技術が、個人レベルで使用できるまでになってきたんでしょうね。
削除それはそれで、素晴らしいことだと思います。
まだ試してませんが、Ekosのスケジューラは完全自動化ツールのようです。
Gotoから位置合わせ、オートフォーカス、オートガイド、撮影スケジュール実行、次のターゲットへ、すべて自動化してしまいます。
人間することなくなっちゃう、、(^^;
それを沢山並べて超新星探したら、1つくらい見つかるかもですね (^o^;
削除をぉ、いいですね。
削除星図にない星がありんすってなったらドキドキします(笑)
Solvingいいですね、早くここまで来たいものです。まだ、デバイスを確認しているところです。
返信削除chunさん、こんにちは。
削除環境を理解するまでにすこーしかかるかもしれません。
慣れたら使いこなすのは難しくないので、是非やってみてください(^^)
私もできるだけ情報は出していこうと思います。