INDIで制御できる電動フォーカサーがあれば、Focus機能が使用できます。
Canon DSLRのピント機構も制御できるので、EOS+カメラレンズだけでもオートフォーカスを利用して星域撮影が行えるのはちょっと面白そうです。
何より、めちゃ面倒くさいカメラレンズのピント合わせをしなくていいのですから。
がしかし、、、「機械にピント合わせなんか任せて大丈夫か?」という疑問や疑いがあるのも事実でしょう。
実際、この辺りで書いた通り、ズレてることもあるわけです。
そこで、どうすればより良い合焦点を得られるのか、傾向を検証してみました。
まずは、AutoFocusを動作させた、AパターンとBパターンの2つの例を見てみます。
ピント合わせに使った星はシリウスの近くにある8等級の星です。
フォーカサーは任意の位置からAutoFocusを実行しました。
AパターンではHFR = 2.94、BパターンではHFR = 2.45 となりました。
これは、Bパターンの方が星像を小さくできていて、合焦点により近いということです。
逆に言えば、Aパターンはまだ詰められるはずです。
この時のTicks(フォーカサーの位置)ももちろん異なっています。
右は実際にBパターンで合わせた時のクレイマスクの画像です。
4つの光条がほぼ均等になっていて、合焦していると言っていいでしょう。
さて、この2つの差は、フォーカスを合わせていく過程を見ればわかります。
V-Curveグラフを抜粋します。
HFRの近似曲線(オレンジ色)を仮に書き足し、取得されたHFR値との関係を見てみます。
Aパターンは近似曲線に対して、離れた位置までかなり広くHFRが分布しています。
対して、Bパターンでは近似曲線にほぼ沿った位置にHFRが分布しています。
Aパターンのようにバラバラな分布は取得したHFR値が不安定であることを意味しています。
ドローチューブの位置がほぼ同じなのに、星像が太ったり痩せたりしているわけです。
原因はシンチレーションであったり、雲の通過、風の影響も考えられますが、大気の状況が影響していることは想像できます。
つまり、AutoFocusを行った結果、Aパターンのような分布になっている場合はピント位置が本当に合っているのか疑わしいと言えるでしょう。
逆にほぼ、近似曲線に沿ってFocusが得られたものは信用度が高いと言えます。
こうしてみると、AutoFocesの精度は星の見え方(大気の状況)に大きく影響されていることが分かります。
もう一つの例です。
この例もきれいに近似曲線に沿ってHFR値が取得・分布しています。
最終的には200~300の付近が合焦点になります。
何事も、正しく状況を読み取るのが大切と思うわけです。
ものは使いようですね。
(^^)/
分散が大きいと信頼性が低いと言う事ですね。と言う事は撮影にも影響があると言う判断材料にもなるとも言えますね。
返信削除そうですね!おっしゃる通りです。
削除そういう時は、少し間をおいてもう一度やってみるのがいいのでしょう。
今回は長焦点の筒だったので、余計に不安定な傾向になったように思います。
しかし、フォーカス合わせが楽になったのは助かります(^^)